展示会のレポートです。
【hatra(ハトラ)】
design:長見 佳祐
“部屋”、”空間”をテーマに。
ネットをストリートに、衣服をアーキテクトに。
居心地と着心地の互換、生地と身体のレイヤーを、自己と他者との”空間”に。
吊りウラ毛を使用したスウェットパーカーに代表される、ゆるやかなシルエットのアイテム。
性差を感じさせる事のない中性的要素。
これまでのコレクションのlookには、モデルの山下翔平氏、でんぱ組inc.の最上もが氏を起用、アンドロジナスなイメージを打ち出しています。
去る11月の初旬。
前々回、前回に引き続き渋谷で行われた展示会に足を運んで参りました。
届いたインビテーション。
自分は、こういったピースから服への繋がり、コレクション全体の調和をとても楽しみにしています。
どういいた伏線があるのか。
写真?プリント?柄物?
「なんとなく」、朧げなイメージを描きつつ。
・・・ではでは、たっぷりと。
ご紹介を。
今回、1番インパクトのあるアイテム。
撥水、防風の機能性を持った生地。
とてもデザインコンシャスな、「合羽」。
プリントは鮮やかに、またギア要素としてフードに絞りもかけられます。
Zipは最上部まで引き上げると、前立てに隠れる仕様。
続いて。
ポリエステルを用いた、プルオーバー。
“もっちり”とした弾力性、程よい厚みの生地を使用。
こちらも柄が鮮やかに、表現されています。
身幅も広く、シャツやカットソー等のレイヤードに最適。
次はこちら。
Yパーカーの新モデル。
袖は7-8分丈、”ラッパ”の様に袖先へ向かって、少し膨らんでいます。
身頃の生地はウールを、”ハリ”のあるシルエットは、フード付きのコートといった印象です。
ヘリンボーン柄、ダブルジップ仕様に。
(夏以外)シーズンレスにさらっと羽織りたいアイテム、少し渋めの雰囲気がお好みの方にはこちらがお奨めです。
さ、次に参ります。
Aパーカーの新モデル。
以前のロング丈とは異なり、やや短くなっています。
Iパーカー(旧Zパーカー)より、少し短い着丈。
ライダーズジャケットの様に、そしてアシンメトリーに伸びるzip。
襟周りのシルエットは、以前のそれとは全く異なる表情に。
新しい、Aパーカー(アシンメトリーの意)。お奨めです。
そして続いては、OX(オックスフォード)を用いたシリーズ。
左から、作務衣(さむえ)、フードシャツ、そして新しいモデル。
プリント生地は各部に用いられており、作務衣の小さいポケットや、フードシャツのフード部分にも使われています。
この様に、カフの生地もプリントされています。
こちらはプリント違いも展開。
こちらも、先程のプリントとは異なる配置で柄をはめ込んでいます。
ご覧の様に、今回のOXシリーズは、柄が2種、無地が1種、計3種類。
そしてこの柄のシリーズは、Tシャツ類でも展開しています。
こちらは初の展開となるタックトップ。
そして、3シーズン目となるボディの半袖Tシャツ。
着心地、肌触りも良く、水通しをしてお手入れを繰り返しても、生地が”ヤセにくい”、”ヨレづらい”といった特長があり、使って頂いた方はきっと実感して頂けているかと。
それぞれ、オールシーズン活用して頂けるアイテムです。
続きまして。
“巻きリネン”。
デザイナーのワードローブになっていた、タイパンツ。
それを元に展開していた「巻きデニム」の派生アイテム。
先シーズンから、継続の展開。
カラーは2色、新しくネイビーをご用意。
こちらはお値段も比較的お求め易く、暑い夏はコレのローテになる方が。
2色あっても問題ないです、マジで。
もう少し続きます。
また、Zパーカー(毎シーズン発表されている、ストレートにZipがはしるシンプルなタイプ)の名称を【Iパーカー】に変更しました。
無地は勿論、プリントも展開。
写真だと分かりづらいかもしれませんが、先シーズンから身頃のポケット部分に変更点があります。
また春夏の展開という事で、襟元のドローコードを排しています。
・・・さて一気にご紹介をさせて頂きました。
「柄物」というイメージが付いたかもしれません。
勿論、それは間違っていません。
でも少しだけ掘り下げ。
その辺、ちょっとだけご紹介を。
今回の柄は【チバガク】氏の作品である【ゴースト】シリーズを用いています。
風景写真をベースに、加工を加えた作風。
多重に重なった建造物のアウトライン、造形物のシルエットが、どこか仮想空間、別世界との狭間を思わせる、少し不思議な作品。
上記のURLにある、動画の作品もとても面白いです(慣れない人は、少し驚くかも)
ご紹介した衣服と共に、作品が展示販売されていました。
・・・欲しいです。
冒頭に記述した、ネットをストリートに。というキーワード。
また長見氏のTwitterのアイコンでもある、攻殻機動隊のタチコマ。
非現実性のある写真をレイヤー、”アーキテクト”としての衣服に重ねる。
自分はそう感じた解釈が正しいかは分かりませんが、親和性のあるピース。
只の柄物、として捉えるより興味深い世界観が広がっています。
・・・久々に長文になりました。
ご覧頂き有り難う御座います。
まだご存知の無い方も、既に知っていらっしゃる方も、ご興味を持って頂けたら幸いです。
・・・そして。
上記のコレクションの新作受注会を開催致します。
11/29(fri)-12/2(mon)の4日間、fro・nowhere(フロノウェア)の店頭にて。
(*予定よりも1日早くなりました。)
サンプルをご用意。
気に入ったアイテムは是非、ご予約を。
是非、心行くまでご堪能頂けたらと思います。
伴いまして、期間中の営業時間、ならびに変則的なご対応を取らせて頂く予定となっております。
おってご案内をさせて頂きます、予めご了承頂けます様お願い申し上げます。
何卒宜しくお願い致します。
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